12月18日、日本で初めてとなる画期的なイベントが行われた。それは「GKセレクション」。

新しいクラブを探している選手、そして新しい戦力を探しているクラブが集まり、マッチングを行うイベント。それがセレクション、あるいはトライアウトと呼ばれるものだ。

通常はサッカーの試合を行って選手の見極めがされるわけだが、なんと今回行われたのは「ゴールキーパーだけ32名を集めて」開催されたセレクション。

なぜそのようなイベントが企画されたのか?

今回はGKセレクションを主催された「JGKA」という団体の代表を務めている田中賢治さんに連絡し、イベントの狙いや立ち上げのきっかけについて聞いてみた。

なお、田中賢治さんは今年松江シティFCで選手兼GKコーチを務めていたが、先日現役を引退することを発表していた。

――まずは現役生活お疲れさまでした!

ありがとうございます。

――この「GKだけのセレクション」立ち上げられたきっかけは?

以前からセレクションをお手伝いする機会があったのですが、その際にゴールキーパーを見ていると、ほとんど立っているだけなんです。プレーの機会がものすごく少なく「このキーパーは何が特徴なのか、どのようなプレーをするのか」というのが全く見えない。結局は経歴や身長、年齢というところで判断しなければいけない。

そのようなものを見たときに、「ゴールキーパーだけを集めてセレクションをした方が面白いのではないか」と思ったんです。

――「JGKA」とはどんな団体ですか?

「ジャパン・ゴールキーパー・アグリケーション」の略なんです。「アグリゲーション」は集合体という意味です。

最終的には、「ゴールキーパーに関連するものを知るためのものを集約したプラットフォームを作りたい」というのが目標です。

例えば、ゴールキーパーコーチがいない小学生や中学生向けにさまざまな練習法が書いてあるとか、近くのゴールキーパースクールを探したいときには検索すればすぐ出てくるとか、プロの選手の映像がすぐ見られるとか。

「JGKA」にアクセスすればゴールキーパーに必要なものが詰まっている。そのようなものを作りたかったんです。

――まさに、コーチと選手を兼任していて、東京ではなく地方で活動していた田中賢治さんならではの発想ですね。

ありがたいことに現役時代は10のクラブでプレイさせていただきました。いろんなご縁もあり、今回「JGKA」の立ち上げに至りました。

――これが日本では初の試み。

キーパー単独となるとそうなんです。