J1残留最大のキーマンは、FW北川航也

今夏は奮闘するチームを後押しするため、クラブも大型補強に打って出た。4年前のロシアW杯で2得点を挙げて国民的スターとなったMF乾貴士と、クラブOBのFW北川航也、指揮官の愛弟子であるブラジル人MFヤゴ・ピカチュウの獲得だ。

今季途中、規律問題でセレッソ大阪との契約を解除した乾だったが、清水加入後は[4-4-2]の左サイドハーフとして出場。エイバル(スペイン)時代のような強度の高い守備と、緩急をつけたドリブルで攻撃にアクセントをつけている。

タメを作るボールキープやサイドチェンジのロングパスを披露するなど、生粋のドリブラーからプレースタイルを変貌させた34歳の元日本代表の存在感は大きい。

一方、加入前から人気ゲーム『ポケモン』の主要キャラクターと名前が同じであることが話題となったピカチュウ。名前ほど派手な活躍はないが、ブラジルではSBやWBを経験し、運動量豊富な彼は実直なプレーでチームに貢献している。

J1残留のキーマンとなるのは、3年ぶりの清水復帰を決断したFW北川だ。2018年には13ゴールを挙げた元日本代表は、エースのチアゴ・サンタナを補完するセカンドトップ起用が最適だ。

プレッシングサッカー発祥の地・オーストリアの強度では結果を残せなかったが、彼はチーム全体でボールを奪った直後、自然とフリーになって攻撃の起点となれるポジショニングセンスを持ち合わせている。

パサー不在でカウンター主体となるチームでは万能型FWの彼には、司令塔役とチャンスメイクを担ったうえで、点取り屋としての本領発揮が期待される。一人三役は重荷かもしれないが、ユース出身である彼のような存在がチームの危機を救ううえでは必要不可欠だ。

【関連記事】ジュビロ磐田の42歳、遠藤保仁。稀代の司令塔が見せる「ひとり5レーン理論」の凄み

シーズン途中ながらも、現場とフロントが一体となった清水エスパルス。まだまだ降格圏との勝点はわずかだが、彼らには近年見られなかったポジティヴな雰囲気が生まれている。現在は戦列を離れている鈴木唯人らのさらなる成長も含め、来季以降も楽しみチームだ。

J1残留の可能性は高い。

【厳選Qoly】なぜ?日本代表、2024年に一度も呼ばれなかった5名

ラッシュフォードの私服がやばい