【栃木SC】「試合に出続けることで判断がスムーズに」

取材時、栃木は22チームで戦う明治安田生命J2リーグで35試合を戦い、9勝13分13敗の勝点40で18位。

下位に沈んでいるものの、33失点はリーグで3番目に少ない。昨シーズン主将を務めたDF柳育崇(ファジアーノ岡山)が抜けた最終ラインで、鈴木海音が奮闘している。

――上位陣との惜しい試合が続いています。特に横浜FC戦(0-0)は海音選手の惜しいヘディングシュートもあり、小川航基選手とのユニフォーム交換も話題になりました。

「勝ちたかった試合でした。航基くんには僕からユニフォーム交換をお願いしました。ジュビロでチームメイトだっただけでなく、ピッチ外でも一緒にご飯を食べに行ったり、釣りに行ったりもしていました。今年も航基くんの家に遊びに行ったりしていて、普段から仲良くさせてもらっています。」

――チームはここまで18位に低迷していますが、リーグで3番目に少ない33失点。1試合1失点以下に抑えているのは、手応えもあるのでは?

「チーム全体として守備の意識が高くなった時にはゴールを最優先に守れています。ただ、失点こそ少なくても、まだまだボールを奪いに行ける場面が多いという課題を感じているところです。

今の戦い方(※[3-4-2-1]のシステムを採用)だと、ウィングバック(WB)の選手が前に出れなくなると5バックになってしまいます。自分たちはその形で守れる自信もあるんですけど、それを長い時間やってしまうと、自分たちの攻撃の時間が作れずに相手の攻撃を受け続けるだけになってしまいます。

そこはスコアや時間帯を考えながら、前からプレスで奪いにいく回数を増やしたりすることを、もっとチーム全体として共有していかなければいけないと感じています」

――今季はレンタル移籍でプレーすることを決断されました。数あるオファーの中から栃木SCを選んだ理由は?

「1番必要としてもらっている熱意を感じて、『このチームでやってみたい』と思いました。そして、その気持ちに応えたいと思ったからです。

(3バックは?)自分がこれからもっと成長するためには4バックのCBを経験しなければいけないと思っていました。ジュビロで3バックは慣れていたので、そこは移籍先を選ぶのには気にしていませんでしたね」

――ジュビロで試合に出られなかったことはどう捉えていますか?

「監督に直接その理由を聞いたことはないのですが、プレーの質や90分間を通したパフォーマンスで、自分が試合に出ていた選手よりも劣っていたと感じています。そこはまだまだ力不足ですね」