代表人気の復活と維持に必要なのは……
ここまで、「カタールW杯での奮闘は、日本代表の人気復活につながるのか?」というテーマで筆を進めてきた。
代表人気復活のカギを握るのは、三笘薫ら新たなアイコンかもしれない。本田圭佑または同氏に匹敵するカリスマ性を持った解説者かもしれない。それとも、開幕から30周年を迎える Jリーグかもしれない。
これらの要因に加えて重要となるのが、「日本代表の勝利」だ。今回のW杯でも、ドイツとの初戦で白星を挙げたことにより風向きが変わった。仮にドイツに敗れていたら、ここまで日本中が熱狂していただろうか。
代表人気の復活と維持に必要なのは、何よりも勝利なのである。
冒頭でも触れた通り、日本サッカー協会は森保一監督の続投を正式発表した。このリリースに先立って、2023年度の活動スケジュールが発表されており、3月のキリンチャレンジカップ(東京と大阪で開催)が第二次森保政権の初陣となる。この2試合に対する注目度は非常に高いものとなるだろう。
そして、11月から2026年北中米W杯のアジア2次予選が開催されるが、今の日本代表に求められるのは、大事なゲームで勝ち続けて期待感を醸成することだ。
次回W杯の出場国が32から48に拡大されることに伴い、アジアの出場枠が4.5から8.5に増加される。チャンスが増えたことにより、これまでW杯に縁がなかった国も目の色を変えて戦ってくるはず。
カタールW杯の最終予選で苦戦したのは記憶に新しいが、おそらくマイボールの時間が長くなる展開でしっかり得点と勝ち点を奪い、無事に本大会出場を決めるのが使命だ。
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森保監督が引き続き指揮を執る日本代表は、「引いた相手の崩し方」「セットプレーの精度」「PK戦の勝負強さ」という課題と向き合いながら、“新しい景色”を見るため邁進していく。
だが、そのストーリーの賞味期限は2026年かもしれない。ハードルが上がった今、最低でもベスト8に到達しなければ失敗とみなされる可能性があるからだ。
絶望感とともに代表人気が低迷する未来だけは、絶対に避けなければならない。