第2試合はCento Cuore HARIMAと守山侍2000の対戦。昨年は関西サッカーリーグでそれぞれ3位、6位と中位となったクラブ同士だ。

かつて「バンディオンセ加古川」という名前で関西の強豪となっていたCento Cuore HARIMAは、今年に向けて昨年監督に就任した佐野裕哉がなんと現役復帰。選手兼任監督としてピッチに戻ってきた。

試合を先に動かしたのはそのCento Cuore HARIMA。前半15分、セットプレーのこぼれ球からキャプテンの松本祐樹が押し込み、先制点を奪取する。

松本祐樹

「ゴールは嗅覚というか、普段真面目にやっていることが報われた瞬間なのかなと思います。

チームはかなり若返ってふわふわしている部分もありますけど、僕たち年上の選手が引っ張るというつもりで試合に入りました」

その通りチームの一体感が感じられるような声掛けが多く、Cento Cuore HARIMAは守山侍に良さを出させず、試合を有利に進めていく。

そして82分には兵庫県加古川市出身の地元っ子選手である平谷成矢が強烈なミドルシュートをゴールに叩き込み、2-0とリードを広げることに成功した。

平谷成矢

「初戦だから難しい試合になるとは思ってました。球際の戦いから負けないことを意識して入れたのが良かったと思います。

前半個人的にあまりいいパフォーマンスができていなかったので、どこかで一発決めたいと思っていたんです」

そしてこのまま試合は終了。Cento Cuore HARIMAが2-0と勝利し、佐野裕哉『選手兼監督』としては初となるリーグ戦を白星でスタートさせることに成功した。

佐野裕哉

「一年ぶりの選手としての出場だったんです。今日の朝はこれまでと違った緊張感がありました。監督として迎えるものとはまた違うものでしたね。ただピッチに入ってみれば、すんなり違和感なく入れました。

ピッチに立つときは山口や藤田が外から見てくれているので、自分はピッチに入れば選手としてプレーしています。チーム全体で支えている感じです。

選手兼監督の仕事は『大変だ』とは思わないようにしています。誰もができる経験ではないですし、クラブに感謝しながら、それを自分が一番楽しむことですね。

そういうことができる。その体験に感謝の気持ちを持って取り組んできました」

新しいチャレンジの始まりを勝利で終えたCento Cuore HARIMA。この勢いのままJFLを目指すシーズン、果たしてその夢を叶えることができるだろうか。

一方、良いところがなかなか出せなかった守山侍2000の井上監督は…。

井上卓哉(守山侍2000)

「完敗です。残念ですね。開幕戦でいいスタートを切りたかったですけど、仕方がないです。

(去年は初の1部でのチャレンジで、開幕戦に敗れてから連勝しましたね)昨年よりも課題や修正点が多く残った試合だったと思います。ただその中でも次に向けて『ここはこうできるな』というところも見つかりました。

負けるときは負けるものですし、次は自分たちが勢いに乗っていけるように、もう一回整理してやっていきます」

昨年は開幕戦でアルテリーヴォ和歌山に敗れてから快進撃を見せた守山侍2000。昨年のようなリバウンドメンタリティを見せることができるだろうか。

関西サッカーリーグ1部は4月15~16日にかけて第2節が行われる。

アルテリーヴォ和歌山は16日にFC BASARA HYOGOとJ-GREEN堺で対戦。そしてCento Cuore HARIMAは15日に滋賀県のビッグレイクでレイジェンド滋賀FCと戦う予定だ。

また関大FC2008は16日にJ-GREEN堺でおこしやす京都ACと、守山侍2000は15日にビッグレイクで飛鳥FCと対戦する。

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