友情さ。
あの写真はサッカーが単なるサポーター同士の闘いではないことを思い出させてくれる。
金のためだけでもないし、単なるビジネスでもない。
違うチームの選手たちも友人だし、彼らはレストランで一緒に食事をしたり、自由な時間を一緒に過ごすこともある。
あの写真を見ると、サッカーはこの世で最も美しいゲームなんだと思い知らされる。
私はあの瞬間の空気感や状況を伝えられるような写真を撮ろうとカメラを構えていた。
突然、私はとまった。マテラッツィとルイ・コスタが隣同士になっているのが見えたからね。
マテラッツィの評判はあまり良くなかった。本当にハードな選手だったし、どんな手を使ってでも勝つタイプだった。それを後に2006年W杯(ジダンから頭突きされた事件)で目の当たりにすることになる。
一方、ルイ・コスタはより芸術的で優しかったし、彼のプレースタイルは詩的だった。
だから、まず思ったのは『Wow、なんて不思議なんだ。まったく異なるプレースタイルの異なるチームの違う2人が、友人として隣り合わせにいる』ということだった。
(発煙筒が投げ込まれた時点で頭は試合から離れ、身の安全を考えていた)
幸いにも私は反対側にいたが、同僚たちのことが心配だった。
ジダに投げ込まれた発煙筒が当たったのを覚えている。何度か同じ状況に遭遇しているが、いいものではない。
インテルファンたちはカンビアッソのゴールが認められなかったことに激怒していて、それで爆発してしまった。彼らがそういう風に怒った時には注意しなければいけない。
マテラッツィとルイ・コスタ…歴史に刻まれるミラノダービーの伝説写真は奇跡の1枚だった!撮影カメラマンの秘話がおもしろい
Text by 井上大輔(編集部)
神奈川県出身。もともとは野球小僧だったが、1998年W杯をきっかけにサッカーにも熱中。ウイイレなどのサッカーゲームにも、ドはまりした。好きなリーグはよく見ていたリーガ・エスパニョーラ。
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