そうしたなか、今週、Jリーグが鹿児島ユナイテッドFCに通達。鹿児島市のスタジアム計画が「停滞している」として、市や鹿児島県の意向表明書などの提出を求めたことが報じられた。
今回の通達は、Jリーグのクラブライセンスに絡むものだ。KTS鹿児島テレビによる解説がこちら。
スタジアムの不足部分を言わば“後回し”にして上位のクラブライセンスが取得できる「例外規定」。いわきFCやいわてグルージャ盛岡のスタジアム整備に関する記事でもお伝えしたこちらが通達の理由だ。
市と県はともに意向表明書を提出する予定だが、Jリーグ側がどのように判断するかは不透明。ただ、どん詰まりとも言える状況の中で出されたJリーグからの通達は、ある種の突破口にもなりえるだろう。
28日に開催された鹿児島市議会の特別委員会では、北ふ頭案に全力を尽くす意向が示されるとともに、市当局の担当者が「オール鹿児島」を強調。ただここに至っては、言葉よりも実行力が求められる。
鹿児島ユナイテッドFCは、ヴォルカ鹿児島、FC KAGOSHIMAの2クラブがともにJリーグ加盟を目指し、様々な困難を経て最終的に統合を果たした「真のユナイテッド」と言える存在。
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鹿児島市と鹿児島県の関係性は、昔から難しいものがある。それだけに、今回の新スタジアム整備で市と県が手を取り合い、「鹿児島のユナイテッド」としてクラブが前に進んでいける状況を作り出せるか注目される。