Qolyアンバサダーのコラムニスト、中坊によるレポートをお届けします。

過密日程の被害者となっていた横浜F・マリノス。前節は疲労困憊の中でも2位鹿島アントラーズに4-1の圧勝。しかしその直後、指揮官キューウェルは解任。試練が続く中で迎えた首位・町田ゼルビアとの試合を振り返る。

適切な休みさえあればマリノスは確実に強い

中三日の連戦が延々続いたマリノスだが、かなり久々に一週間の間が空いた中でのゲームとなった今節。さすがに過密日程さえなければ強い。実力で首位・町田をねじ伏せた。

キューウェル監督に代わって就任したハッチンソン新監督はシステムを大きくいじったりすることなく継続路線。そもそもGK飯倉が不満をぶちまけるほどの酷暑のコンディションにおいて新しい戦術をやらせるのは無理だと思われるが、それはさておき、この試合においても特段、突飛な入り方をすることなく、実力通りの結果がそのままスコアに出た形。

監督解任を挟みながらも2位鹿島、1位町田と連続でリーグトップ2を倒す見事な勝利。

町田はロングスローを仕掛ける動き(いつものボールをタオルで拭く仕草)を囮に使うトリックプレー、良い言い方をすればデザインされたセットプレーで一点返すなど、町田らしさも相変わらず出してくる試合だったが同点には至らず。

大ベテラン中島裕希と、リーグ戦デビューの芦部晃生の衝撃

この試合において、大ベテラン中島裕希が途中投入された。

町田9年目、40歳の中島裕希がこのJ1首位の舞台で投入されるという感慨深さ。2003年デビューのFWがまだこの国のトップレベルで投入されてから一挙一動をつぶさに見ていたが、一本だけチャンスシーンで味方へのパスが少しだけ後ろにズレたのがあったが、総じて年齢の限界は感じず、むしろプレスの良さも目立ち採点6.0はつくかもしれない程の動きだった。

ただ、町田でこの日最もインパクト残したのはベガルタ仙台ユース・関東学院大学卒の新人、芦部晃生。この試合がリーグ戦デビューとなった芦部、全くのノーマークで初見だったがとても良いドリブルの仕掛けだった。78分に投入され、何度もドリブルでマリノスの守備陣を翻弄する姿に目を奪われたし、あれで町田はリズムができて点に繋がったようなもの。

決定機だったあのミドルシュートが決まっていたら衝撃的なデビューとなったが、僅かに外れて同点弾とはならず。かなりのインパクト残した。

平河悠が7/9にイングランドのブリストル・シティFCに移籍した一方で、名古屋から3.5億円で相馬勇紀の獲得報道も出ておりライバルが去りつつも今後も新たなライバルが加入しそうな動向となっているが、優勝争いの中で確実に今後も出場機会は来るはず。注目の選手だ。


ライター名:中坊

紹介文:1993年からサッカーのスタジアム観戦を積み重ね、2023年終了時点で962試合観戦。特定のクラブのサポーターではなく、関東圏内中心でのべつまくなしに見たい試合へ足を運んで観戦するスタイル。日本国外の南米·ヨーロッパ·アジアへの現地観戦も行っている(本記事は一週間後、中坊コラムに転載します)。 

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