アウェイで連勝した11月シリーズをもって今年の活動が終了した日本代表。

破竹の連勝街道で迎えたアジアカップ、まさかの準々決勝敗退という形でスタートしたが、9月から始まった最終予選ではグループ首位を快走している。

そんな2024年の日本代表において、特に評価を上げた選手を5名ピックアップした。

なお、小川航基や長友佑都など今年1年以上ぶり、あるいは初めてA代表へ招集された選手は除いている。

鈴木彩艶

今年1月のアジアカップ。初めて臨んだビッグトーナメントで、5試合8失点と非常に厳しい現実を突き付けられた鈴木彩艶。

当時、相手チームに畏怖の念をほとんど与えられなかった日本の守護神だが、今年最後の代表活動となった11月シリーズを経て、22歳にして早くも不動の存在となりつつある。

夏にセリエAのパルマへ移籍すると、ここまで出場停止の1試合を除く全12試合に先発。そもそもイタリアのクラブが10億円以上の移籍金でGKを獲得するということ自体、鈴木への圧倒的な評価の裏返しだ。

フィジカル能力とビルドアップの技術を日本人GK史上で飛び抜けたレベルで兼備し、早くも過去の名手たちが到達しえなかった領域を突き進んでいる。

町田浩樹

アジアカップでの準々決勝敗退もあり、6月シリーズから3-4-2-1の新システムを導入した森保一監督。もっとも大きな恩恵を受けた一人が町田浩樹である。

アジアカップでも4バックでは不安定さを見せがちだった町田だが、所属のユニオン・サン=ジロワーズで慣れ親しんだ3バックで起用されるやハイパフォーマンスを連発。最終予選では不動のレギュラーとなっている。

ひざ下の振りが速く小さなモーションでパスを出せるため、低い位置でのビルドアップはもちろんのこと、相手陣でのプレーも安定。身長190cmと高さも申し分がない。

ポジションを争う伊藤洋輝は現在負傷離脱中だが、彼が復帰した際はユニオンで3バックの中央をこなしている点もプラスに働きそうだ。