中村敬斗

世界屈指のドリブラー三笘薫を擁する日本代表の左サイドを、さらに相手にとって脅威のポジションへと引き上げているのが中村敬斗。

三笘が怪我で不完全燃焼に終わったアジアカップでは、A代表で54年ぶりとなる「デビューから6試合で6ゴール」を達成。類まれな決定力は所属のスタッド・ランスでも今季、5試合連続ゴールという形で発揮されている。

現在の3-4-2-1システムではやや序列を下げたかと思われたが、先制点を奪われたオーストラリア戦では左ウィングバックで途中出場すると、同点弾を演出。三笘との共存の道も開けつつある。

得意の形を持つがゆえに、それを生かすための関係性を作る上手さも光る中村。この24歳のポテンシャルはいまだ底が見えない。

南野拓実

最終予選で5勝1分と強さを見せる日本代表。南野拓実はここまでの6試合、中盤より前のポジションで全試合に先発している唯一の選手だ。

森保監督はサンフレッチェ広島時代に主に3-4-2-1のシステムを採用しており、日本代表でも過去に何度か試したがフィットせず。南野も持ち味を発揮できない一人だった。

しかし、所属のモナコが同じシステムだったことから、特に前3枚の関係性に関する理解が飛躍的に向上。攻守をつなぎ、バイタルエリアでのアイデアも光る29歳は欠かせない存在となった。

シャドーのパートナーでは鎌田大地と久保建英がそれぞれ3試合ずつ先発しているが、2人ともどちらかというと“下りるプレー”が得意。彼らとの相性の点からも南野は引き続き重用されそうだ。