今回のW杯から正式に導入される予定のツールといえば、バニシング・スプレーである。

バニシング・スプレーとは審判が使うスプレーのことで、主にセットプレーの際に、ボールや壁の位置を正確に指示するために用いられる。このスプレーは時間の経過とともに消える。特に南米のリーグでは一般的に使われてきたが、今回のW杯でも利用されることが明らかとなっている。

そんなバニシング・スプレーの導入がもたらすものは何だろうか?イングランドのトップレフェリーで、今大会の審判団にも名を連ねているハワード・ウェブが『BBC』にコメントしている。

ハワード・ウェブ

「ボールの周りにスプレーし、そこから9.15m離れたところにも目印となる線を引くんだ。

バニシング・スプレーの使用は、フリーキックの際に相手DFを下がらせることに役立つだろう。さらに、攻撃側のチームにより決定的なチャンスをもたらすだろう。

今回のW杯では、直接フリーキックの数が増えるかもしれないね」

記事によれば、2010年大会で決まった直接フリーキックの数は5本。これは全145得点のたった3.4%であり、「ジャブラニ」という特殊な空気抵抗を生むボールであったこともその原因とされていた。

また、スウェーデンのヨナス・エリクソン主審はバニシング・スプレーの使用に関して、万全の準備をしてきたと述べている。

ヨナス・エリクソン

「我々審判団はこのプロジェクトを本大会の2年前にあたる2012年9月からスタートしてきた。そう、ちょうど大陸予選が行われている頃だね。バニシング・スプレーは、レフェリーにとって最も良いW杯になるだろう」

今大会の開幕戦を西村雄一主審が務めることになり、W杯でバニシング・スプレーを使用した初めてのレフェリーになる。まもなく開幕するW杯ではさまざまなアイテムやシステムが導入される予定で、世界最大のスポーツイベントをより盛り上げてくれそうだ。