その前に、これをまず。

日本の法律では、病気やケガなどの様々な理由で日常生活や社会活動に制限がかかる人達を「障害者」(しょうがいしゃ)と表現します。政策の基本は「障害者基本法」で決められますし、JIFFの発足と同じ日に施行した法律も「障害者差別解消法」です。ただ、「害」の字を嫌い、鳥原会長の団体のように「障がい者」にする表記も増えました。

実際はどちらでも良いと思いますが、今回は「障害者」で統一し、固有名詞で使われる場合はその通りに書きます。また、これ以外にも時代の変化で使われなくなった用語もありますが、固有名詞の場合はそれを尊重していきます。

7団体の多彩な顔ぶれ

では、JIFFに今回参加した7団体の顔ぶれを、対象となる障害者やルールなどをリストにしてみましょう。長い表になったので、団体や競技の名称を<表1>、各競技のピッチサイズや選手数、それに特別ルールの一覧を<表2>にしました。特別ルールは国際規定などの違いなどを細かく見ていくとキリがないので、基本的には国内での公式戦を基本に書いています。

出典はJFAのグラスルーツ推進部が2015年12月に作成した『障がい者サッカー HAND BOOK』、これに私が一部修正を加えました。本文はJIFFの公式サイトからPDF版がダウンロードできます。

<表1>JIFF参加団体の一覧と競技名称・基本ルール

<表2>JIFF参加団体が行う競技での各種特別ルール

改めてみると、「障がい者サッカー」という名の下に非常に多様な競技が行われている事に驚きます。もちろん、これは「誰でも安全に楽しくサッカーができる」ために必要なルールでもあります。

そして、競技の多くは健常者との協力で成立している事が良くわかります。ブラインドサッカーではガイドによる的確な指示が必要ですし、それ以外でも運営や審判、あるいは医療面でのサポートなどで健常者の参加が欠かせません。言い換えれば、「障がい者サッカーは障がい者のためだけではなく、本当に誰でも参加できる存在」です。

「自分や家族がその障害を負ったから関わった」以外の理由でも、それこそバリアフリーでアクセスできる存在だと、この表を作成して改めて感じました。

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