はい、反面、JFAでは審判がユニフォームの色彩が類似している場合に両チーム立ち合いの下で着用ユニフォームを決めるという一文が入っています。そのために、チームはホーム、アウェイなど何種類かのユニフォームを用意しています。反面、今回のJリーグでは岐阜側がユニフォームを事務所に取りに行く必要がありました。何か改善策はありますでしょうか?

はい、JFAのルールは良いと思いますが、現状のルールでも対応できる部分はあります。改善策としては「測色」をし、両チーム、反射率の違うユニフォームの色にすることがあげられます。例としては、反射率の高い白、反射率の低い黒など明るさを変えてあげることです。

本当であれば、明るいもの、暗いものの他、1色だとユニフォームの特徴もだしにくいので2色や3色の組み合わせ(柄も変える)にするなど、配色を活用したデザインにするのがいいのですが…チームカラーや伝統もありますので難しいかもしれませんね。

他にも「鮮やかさを変える」…という手もありますが、鮮やかなユニフォームはかなり目立ってしまいます。サポーターにとって不快に思う人が増えてしまうという欠点もあります。鮮やかなのは…審判だけで良いでしょう。

どちらにしても全チームのアウェイとホームのユニフォームを比較して問題ないか、きちんと測色した方が良いかもしれません。

後日、村井チェアマンは「シーズン前にデザインのデータを送ってもらって判断するが、実際の仕上がりのイメージが違っていた」と語っています。

データを送ってもらってモニタでチェックするのと、実際の素材とでは、色のつくり方がそもそも違うのでイメージは変わります。

モニタの色表現はRGBの三原色ですが、ユニフォームの色表現はCMYの三原色に黒を加えたものになります。

イメージの違いを防ぐにはデータをきちんと実際のユニフォーム素材でサンプルを作成しそれをちゃんとピッチ上でマネキンなどに着せてあげる必要があります。

さらに、天候別に実施したほうが良いでしょう。曇りのとき、晴れのときの状況で眼で見て測色(視感測色という)をして、区別するということをしないといけないですね。

世の中に出ている商品は「プロダクトデザイン」の中で、太陽の環境下でサンプルをチェックしています。Jリーグ側もそうしたチェックを様々な角度から実施する必要があると思います。

話をきいた人:立川 弘幸

株式会社カラボ代表取締役 IACC国際カラーコンサルタント。 

学生時代に文部科学省後援色彩検定1級を取得後、東京商工会議所カラーコーディネーター検定環境色彩1級、商品色彩1級、ADEC色彩士検定1級理論を取得。その後、色彩に特化したWeb及びコンサルティングの株式会社カラボを立ち上げ、色彩心理学、生理学、人間工学をベースに東証一部上場企業から中小企業、個人まで幅広くカラーコンサルティングを行っている。 

三重県商工会連合会、津商工会議所エキスパート専門家。名古屋産業大学、名古屋経営短期大学非常勤講師。好きな色はターコイズブルー。

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