一見前線の3トップがエマヌエル・エメニケ、アーメド・ムサなど攻撃重視の選手で構成されており前後分断されがちに思えるが、最終ラインの守備意識の高さ、オジェニー・オナジやジョン・オビ・ミケルなどの中盤の貢献で何とかチームを整えてくる。

その分後方のネームバリューは乏しいが、それなりにグループとして戦える選手を求めた結果だろう。監督は試合のたびに若い選手を何人もチームに呼び、試し続けてきた。その結果、エグウェクウェやオボアボナ、サンデー・ムバ、ルーベン・ガブリエル、エジケ・ウゾエンジ、ニャンディ・オドゥアマディらがここまで成長した。

現在チームを率いているスティーヴン・ケシ監督は、そういう選択をすることで協会とは大きな対立を作りつつ、それを耐えてきた男だ(頑固とも言うだろうが・・・・・・)。

何ヶ月も給料が支払われない中でも辞任をせず、協会が推すベテラン選手を冷遇し、チームの和を乱す可能性を排除。そのために国内のメディアや重役からは袋だたきに遭っているが、逆に何割かのサポーターからは庇われつつ、そしてサッカーで結果を残して地位を確保してきた。

ただ、最後にはこれまで何年も呼んでこなかったピーター・オデムウィンギーを合宿に招集するなど、強かった姿勢をやや和らげた感もある。これが最後にどのような結果を生むかは注目どころだ。