ペルマル氏の回想録には、フィクサーは試合中に3つ以上のゴールが入ることを期待しており、これによって『100万ドルが消えた』と書かれている。さらに、『ゴダード氏は大きなトラブルメーカーだ』とも。

試合後、ゴダード氏がスタジアムから帰るために車を運転していると、彼の携帯電話が鳴り出した。

――ウィルソン・ラジ・ペルマル氏だった。

彼は八百長試合の操作に失敗した選手を襲撃し、足を骨折させたことで有罪判決を受けている。

『今回、あなたは度を越してしまった。我々はあなたを排除するつもりだ』――そう伝えられた、とゴダード氏は話した。

なお、ペルマル氏の回想録では『彼を殺すと脅したのではなく、契約違反のために法的措置に出ると言った』と書かれている。

南アフリカ連盟は、この脅威に対する報告書を作らず、FIFAや警察に通報することはなかった。

しかしゴダード氏は、脅威を非常に深刻に受け止めたと話す。『命を守るため』、同僚のエース・キカ氏に、翌日行われるナイジェリア対北朝鮮を担当するレフェリーをシンガポールのシンジケートに選ばせようと提案した。脅迫されていると話すと、キカ氏は同意した。

『それは、私の命を守るということだった』と、ゴダード氏は言う。

その夜、20時26分。エース・キカ氏は、フットボール4Uの幹部に対し、レフェリーの任命権を与えるという内容の電子メールを送った。

エース・キカ氏は取材の要請を断った。