FIFAの機密文書を独自入手したというニューヨーク・タイムズ紙が警鐘を鳴らす。世界的イベント、ワールドカップがはらむ脆弱性とは・・・

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・クロアチア人の侵入

ペルマル氏は2008年、国際試合を操作するグループに入った。2011年に行われた尋問で、彼はシンジケートの組織構成を図にして説明した。

それは、ヨーロッパのパートナーと中国の支援者の間で、マカオのカジノを通して行われたマネー・ロンダリング(資金洗浄)の内容が書かれていた。

ヨーロッパの調査官によれば、八百長シンジケートは犯罪ネットワークそのものだったという。

ヨーロッパ人は、従順な審判や選手、コーチを供給した。

タン・シート・エング氏とシンガポール人たちは、広大かつ無秩序な、アジアのスポーツ賭博ネットワークに資金を投入した。

フィクサーたちは、審判だけを買収できていた場合『1つ星』と言った。この場合、アジアのシンジケートは少しの量の資金を賭ける。

もし地域のフィクサーがチーム全体、さらにスタッフ全てに侵入できていた場合は、『5つ星』と呼んだ。シンジケートはより多くの額を投入する。

このシステムは、2008年の9月、オーストリアのホテルで行われた会合で決定された。タン・シート・エング氏率いるアジアのシンジケートと、アンテ・サピナ&ミラン・サピナの兄弟の間で。