赤い丸で囲んだのが、左サイドバックの犬飼。見て分かるように、周りには鹿島の選手が4人おり、既に遠藤がサイドから裏を狙って動き出しているという危機的状況である。

後半、1点ビハインドの鹿島が開始から猛攻を仕かけ、清水はやや押し込まれていた。

そしてこの場面、数的不利になっている犬飼は、DFとしてまずは自らのゾーンを死守しなければならなかったが、なぜか目の前の相手選手へ吸い寄せられるように行ってしまい、柴崎がフリーの遠藤へパス。この時点でゴールは決まっていたようなものだった。

これだけを見ればただの凡ミスであり実際そうなのだが、正直なところ不思議な対応だ。

ただ興味深いのは、犬飼が期限付き移籍で昨季プレーしていた松本山雅において、3バックの左でレギュラーを務めていた点だろう。そう考えてみると、これは3バックの左ストッパーらしい対応(それとしても問題はあるが)。失点シーンとして実に腑に落ちる。

2012年にユースから昇格した犬飼は1年半を過ごした松本で試合経験を積み、清水に戻った今季、開幕戦でスタメン出場。21歳のDFは今回の失点を糧により良い選手へと成長していくに違いない。

ちなみに、黄色い丸で囲んだ新戦力のミッチェル・デュークもチームに合流したばかりで、この試合がJリーグでの初出場(しかもこの3分前に投入されたばかり)。

清水としては“授業料"を支払った上で勝ち点3をものにした、非常に大きな開幕戦であった。

最後にもう一度、今回のゴールシーン、そして大前のゴラッソなどがあった試合のハイライトを。

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