1位 マンチェスター・シティ

<何を求めていたか>

若手、英国籍の選手、そして中盤とディフェンスの強化。

<彼らが得たものは>

シティはポール・ポグバの獲得に失敗したが、それは要求が高すぎたためだった。しかし、彼らはラヒーム・スターリングやケヴィン・デ・ブライネを含め、リストにあった全ての選手を手に入れた。

<今季の予想>

獲得も放出も、共に洗練された夏の動きであった。

<主な獲得選手>

ラヒーム・スターリング(リヴァプール)、ファビアン・デルフ(アストン・ヴィラ)、パトリック・ロヴァーツ(フラム)、ニコラス・オタメンディ(バレンシア)、ダヴィド・フォパラ (ランス)、アレイクス・ガルシア(ビジャレアル)、ケヴィン・デ・ブライネ(ヴォルフスブルク)

まとめと感想

20クラブで最も評価が高かったのはマンチェスター・シティだ。全てのポジションで高いクオリティを持った選手を獲得できたことが高く評価された格好。デルフは負傷してしまったが、やはりスターリングとデ・ブライネという大型移籍を実現したのは非常に大きい。プレミアリーグでも順調なスタートを切っており、ライバルを出し抜いている。

日本代表FW岡崎の所属するレスターは開幕から好調を続けている。しかし、補強の評価はあまり芳しくないようだが、保守的な指揮官であるラニエリへの印象があまり良くないのかもしれない。クラブの規模を考えれば補強に成功したといえるだろう。

チェルシーはDFを補強できなかったことを大きく批判されているように感じる。『Telegraph』の記事はチェルシーがプレミアリーグで2敗目を喫した後に掲載されたものであり、多少結果論という感も否めない。しかし、ストーンズを逃したことはモウリーニョにとって計算外だったのではないだろうか。

マンチェスター・ユナイテッドはデッドラインデーにマルシャルを獲得。支払われた移籍金は10代の選手としては世界レコードであった。デパイ、シュヴァインシュタイガー、シュナイデルリン、ロメロ、ダルミアンなど実力者を次々と獲得するなど精力的に動いた印象だが、ファルカオ、ファン・ペルシー、チチャリートを放出しながらストライカーを獲得できなかったことが評価を下げた様子。

人気クラブのアーセナルはペトル・チェフ以外の補強は若手選手のみ。選手補強に使った資金はプレミアで3番目に少なかった。それでも高い評価を受けているのは戦力が整っているという証拠といえるだろう。

ボーンマスといえば、先日報じたミングスの負傷の話は避けて通れない。クラブレコードで獲得した選手だけに、シーズン絶望は痛い。グラデルも負傷で失っており、大きな打撃を受けている。しかし、『Telegraph』の記事はミングスの負傷具合が判明する前のものであり、プレミア初昇格チームなら移籍ウィンドウでの動きは高く評価されたようだ。

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