もちろん、インターナショナルマッチウィーク以外にも試合を行うことができる。
実際、弱冠15歳にしてノルウェー代表デビューを飾ったマルティン・ウーデゴールのデビュー戦はインターナショナルマッチウィーク外の昨年8月であったし、世界に目を向ければ多くの地域でFIFAが定める期間外にテストマッチが行われている。
しかし、インターナショナルマッチウィークでないとなると、選手の拘束権は代表チームにはなく、クラブはその選手の代表招集を断ることができるのだ。
5-6月といえば、UEFAチャンピオンズリーグ決勝(5月28日)も終わり、選手たちはオフに入っている頃である。クラブとしても選手を休ませたいはずであり、この時期にフルメンバーのオランダ代表が見られるのはかなり低い確率であるはずなのだ。
また、「国際Aマッチ」ではなく「練習試合」という扱いでの試合もある。
2010年ワールドカップ開幕前、日本代表がジンバブエと行ったようなものだ。これはAマッチ扱いにはならず完全にトレーニングマッチであるが、オランダがワールドカップ予選を控えるこの時期(欧州では9月からワールドカップ予選が始まる)にわざわざ日本と練習試合を組むとは考えづらい。
5月30日から6月7日といえば、EURO2016の開幕直前である。出場24ヵ国もテストマッチの対戦相手を探しているところであり、こうした条件下でもオランダとやりたい国は少なくないはず。
競合相手が多い上に、対戦できたとしてもベストメンバーではない可能性が高い…「オランダ対日本」というテストマッチの実現が難しそうなのは、こうした背景があるのだ。