平安山「それはブラジルでも似た所があります。人種差別的な事は言われませんが、"日本人にサッカー出来るのか?"というイメージを持ってる人はいます。日本人はゴールへの意識が弱いとはよく言われる事ですが、海外で攻撃的ポジションの選手が生き残るなら、ゴールという結果は大事ですね。ピッチ外でのコミュニケーションはどうでしょう?」

富樫「スペインだと自分から話しかけていく必要があると思います。そうしないと仲間として受け入れて貰えない。それは僕が日本人だからというだけではなくて、例えばTOPチームに練習参加してきたユースのスペイン人の子も、自分からTOPの選手の輪に入っていかないと相手にされてなかったりします。ピッチ外でコミュニケーション取れないと、ピッチ内でもパスが回って来なかったりなど、プレーにも影響してきます」

藤澤「ドイツだとピッチ外で言語の壁があっても、ドイツ人からもどうにか意思の疎通を図ろうと試みてくれたりしました。そこはチームメイトに救われましたね。また、ピッチ内でもしっかりパスを回してくれました。ピッチ内ではサッカーそのものが共通言語というか、サッカーを通してコミュニケーションは取れていました」

平安山「これは面白いですね!ピッチ外でのコミュニケーション、積極性がピッチ内にも影響するスペイン。向こうからも話しかけてくれ、ピッチ内ではサッカーという共通言語で会話するドイツ。勿論一つの国にも色々なチームがあるので一概ではないかも知れませんが、面白い違いです。ちなみにブラジルでは、言葉が分からなくても向こうから嫌というほど話しかけられたりします(笑)ピッチ外でのコミュニケーションがプレーにも多少は影響しますが、ピッチ内での信頼はピッチ内で獲得しなければならない比重が大きいと感じています」

藤澤「ドイツでは人種差別的なものはあまり感じませんでした。チームメイトも良かったですし。ただ、言葉が分からない最初の頃は凄くもどかしさは感じましたね。日本にいた頃は簡単に出来ていた日常の何気無い会話も難しい。みんな良い奴なのに。その悔しさはあったので、色々工夫してコミュニケーションを図りましたね」

平安山「藤澤選手の場合、自分でも気付く前にそんな姿勢が仲間の信頼を得ていた部分もあったりしたんじゃないでしょうか。プレーも気付いたら信頼されてたとか」

(藤澤典隆選手)

【次ページ】日本サッカーとの“違い”