平安山「具体的にはデイゴスではどんなサッカーがしたいですか?」

八木「超攻撃的なサッカーがしたいですね。かと言って守備を疎かにして良いという事ではなく。クライフの名言で、"1-0で勝つぐらいなら、6失点しようとも5点取りにいく美しいサッカーがしたい"というのがあって、ある程度共感もしてるんですけど、5点取れるなら取った上で、出来るなら失点も0が良いですよね」

平安山「そのためには今、何が琉球デイゴスに必要だと感じていますか?」

八木「やっぱり個々のレベルアップですよね。それは技術や戦術、インテリジェンスの部分だったり、意識の部分だったり。ある程度補強も必要です」

平安山「選手のプレー面では、どの様な部分を鍛えたいと考えていますか?」

八木「インテリジェンスな選手を育てたいと思っています。頭の良さ、判断力の部分ですね。沖縄の子には身体能力が高い子も多くて、足の速さとか、ジャンプ力だけならなでしこリーグの選手にも劣らない選手もいます。でも判断が遅かったり、周りが見えてなくてプレーの選択肢が少なかったりしてボールを奪われてしまうパターンが多い。そこを改善していきたいと思っています」

平安山「それはデイゴスだけでなく、沖縄県全体で取り組んでいきたい課題だと思っています。意識の部分、メンタル面ではいかがですか?」

八木「もっと自信を持って、高みを目指していきたいですね。離島なので、他県への遠征がし難く、どうにか外を見る経験を増やしていきたいです。単純にテレビで試合を見る機会も足りていないと思います。目標を掲げても、すぐにそんなの無理、と諦めてしまう事があります」

平安山「もともと沖縄出身の僕もそんな部分はありました。僕が小学生の時には沖縄にFC琉球はなく、キャンプに来るJクラブもまだ少なかった。なのでJリーグとか日本代表とか言われても、そこと自分との距離が掴めなかったんですよね。

ナメててけっこう簡単にイケるんじゃないかと調子乗ってたり、逆に必要以上に差があると思ってビビったりしてたのは僕や周りの友達にもありました。どうしてもなんとなく、ぼんやりしたイメージでしか捉えられていなかったので。高校生の僕は実力の距離が実際の距離よりも近いと勘違いしていたので、大学時代に内地へ行った時にはボコボコにやられました(笑)」

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