―手倉森監督にお聞きします。主力と思われていた選手が続々と故障をし、海外組のオーバーエイジも我々に入ってくる情報では呼べないんじゃないかというような状況もありながら、どうしていつもそんなに元気なんですか?歴代の五輪代表監督でしたら、ちょうどピリピリし始めて我々とも口を利いてくれないような状況だと思うんですけど、その元気の源を教えてください。
手倉森「僕、イライラする沸点が人よりたぶん高いんだろうな、と(笑)
あと自分が捉えている“幅”というのにはね、ものすごく広さがあるなと自分の中でも感心しています。まずこの立場で仕事をさせてもらっている時に、これまでの五輪代表監督の感情だったり仕事ぶりというのを私なりに検証して今この立場で仕事をさせてもらってます。
まぁオーバーエイジを呼ぶことはね、非常に困難。困難な仕事です。だから自分の中では『こんなんでしょう』っていう感じでいますし、勝負に挑む時に戦う仲間というのは必ず縁があるもんだなと思っています。
今怪我をしているメンバーというのは決して縁がないわけではなくて、果たして誰が戻ってくるんだろうなという期待感もまだ自分の中にはあります。
オーバーエイジありきではなくてね、やっぱりU-23世代の大会だという考えがしっかりあって。リオでU-23世代をしっかり次のロシアの選手選考にググッと食い込ませたいし。
困難で選べない状況であっても、そのプロジェクトは大きく進むなという割り切りも自分の中にはあって。『なるようになるな』っていつも思ってます。
まぁ今回はでも、なんとかしなくちゃいけないっていうね。ただ7月1日まで自分の中には時間があって、その中でやるべきことをきっちりいろんな情報を取りながらやっていければ、その先にはやることが明確になってくるだろうなと思っています。
実際に最終予選までもね、いろいろ試行錯誤しながら苦しみながら最後は勝てばいいだろうという思いでアジアチャンピオンにもなれたし、こういうスタンスでいることがいろんな力が寄ってきてくれるのかな、というね。
最後までこの態度でいられればいいなと思います」