2014〜2015年の危機

ところが、そこで財政的な危機が終わったわけではなかった。それが大きな問題になったのは2014年夏だ。

フランスはクラブに課される税金の額を増加させており、さらに改修が終了したスタッド・ヴェロドロームの賃料が何倍という単位で膨らんだ。

大きな赤字に悩まされ、マルガリータはクラブの力を維持するためにまた大きな額の投資を余儀なくされた。

その年に就任したマルセロ・ビエルサ監督も、後に「自分が求めた選手がほとんど獲得されていない」とぼやく。

結局この年も4位という結果となり、チャンピオンズリーグ出場権は逃してしまい、大きな赤字を抱えたクラブは選手を次々と放出する。

アンドレ=ピエール・ジニャック、アンドレ・アユー、そしてディミトリ・パイェット、ジャンネッリ・インブラ。しかも、前者の二人はフリーエージェントで放出されているのだ。

そして、今季はわずか1試合でマルセロ・ビエルサ監督が辞任。

その後就任したミチェル氏も成功せず、終盤にはさらに監督解任。暫定的にフランク・パシが率いているが、まだ来季の指揮官は未定である。

クラブの財政をなんとか支えてきたマルガリータも、4月に株式を売却することをメディアに発表。このレベルで競争することはできないと発表し、すでに新たな株主を探している状況だ。

現在それに接近しているのはイランの投資ファンドであると言われている。メディアによれば、「具体的なオファー」が送られているようだ。

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