17番:坂田道孝(サガン鳥栖)

日本で最も珍しい理由で「永久欠番」があるクラブと言えば、サガン鳥栖だろう。与えられているのは元選手ではない。佐賀県サッカー協会の理事長として、PJMフューチャーズの受け入れ、解散後の再生に尽力した坂田道孝氏だ。

坂田氏はサガン鳥栖の運営委員も務めるなど九州のサッカー界に深く関わってきたものの、腎臓がんのため2000年に死去。54歳でこの世を去った。

その命日が1月7日だったことからクラブはそれに因んだ17番を、Jリーグ初の永久欠番に制定。また、当時はベンチ入りが5人までだったことから、先発と控えを除く「17番目の選手」としてサポーター番号の意味合いも持つことになった。

17番:マッシモ・チェリーノ(リーズ・ユナイテッド)

そして、同じように17を欠番としているクラブが、イングランドの名門リーズ・ユナイテッドだ。それを与えられているのが、マッシモ・チェリーノ会長である。 

ただ、その理由はサガン鳥栖とは全く逆と言ってもいい。2014年にカリアリからリーズへとやってきたイタリア人のチェリーノ会長は、その犯罪歴からオーナー資格を疑問視されたことを初めとしてトラブルだらけ。監督もコロコロ変え、もうサポーターからは完全にそっぽを向かれている。

17はローマ数字でXVII。アナグラムするとVIXI。これはラテン語で「死んだ」という意味になり、イタリアでは忌み数として扱われる。サポーターがチェリーノ会長にそれを与えたということで、意味は誰にでも分かる話である。

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