――続いては、RMFです。Twitterアンケートでは、横浜Fマリノスのマルティノスが一位、川崎フロンターレの小林悠が二位、三位は川崎フロンターレの伊東純也でした。

マルティノスは尻上がりに評価を上げていった印象ですね。ただ、個人的には小林悠を推したいです。彼は本来のポジションではないにもかかわらずの活躍でしたし、このポジションにおいて、どの選手よりも際立っていたと思います。ディフェンスラインとの駆け引きを行いつつ、周囲とのパスワークでの崩し、味方へのアシストなど、その貢献度はバリエーションに富んでいましたよね。その成果は、(第17節終了時点で)7得点6アシストという成績にも現れています。

で、次点にマルティノスですかね。途中から左サイドに回るようになりましたが、右サイドの時のパフォーマンスも好印象でした。横浜Fマリノスで攻撃のキーマンを担う齋藤学が苦しめられる試合が多い中、それでもチームが上位に進出できたのは、彼の働きが大きかったかと。あの突破力は本当に驚異でした。左に回ってからはシュート機会も増えていますし、後半戦はゴール数も伸ばしそうです。

――左については?

ここはTwitterアンケートでも一位だった齋藤学でしょうか。

前述のように苦しめられることも多いのですが、彼が苦しめられているからこそ、他の選手が活きているという側面はありますからね。実際にアシストも7つ記録していますし。本人は「未だノーゴール」を気にしているみたいですが、チャンスはありますし、きっかけ一つで変わるでしょう。後半戦だけで二桁ゴールもあるかもしれませんよ。

後、これは個人的な主観ですが、Jリーグで新たな壁にぶち当たったことにより、彼には更なるステップアップが望めるなと思っています。

シーズン開幕前には海外移籍の噂もありましたが、その挑戦の前にこのようなハードルを経験するかそうでないかは、やはりその後のサッカー人生にも大きな影響を与えるでしょうから。後で、「あの時の経験があったから…」と振り返られるシーズンになって欲しく思います。

――次点は誰になるでしょうか?

正直なところ、「絶対にこの選手!」というのが見つけにくいのですが…ヴィッセル神戸の大森晃太郎ですかね。

彼には本当に驚かされました。ヴィッセル神戸に移籍してここまで進化するとは思っていなかったので…。ドリブル、パス、シュートのグレードが上がりましたよね。とりわけ、ゴール前で見せるシュートは意欲、精度共に抜群です。

多少ムラッ気があるのは玉に瑕ですし、もちろん、悪い試合もありました。ですが、良い印象のほうが強いですね。「ポドルスキが入ってきてどうなるか」というのも気になりますし、後半戦も注目したい選手です。

【次ページ】トップ下とフォワードは?