フランコ・アルマーニ
メッシでもグッチでもない。世界に冠たるアルゼンチン代表の“ブランド”を復活させるのは、魅惑の名を持つこの男かもしれない。
ほんの数年前まで下部リーグでの経験しかないアルマーニは全く無名の存在だった。
しかし2016年のリベルタドーレスで超セーブを連発し、コロンビアのアトレティコ・ナシオナルを南米王者へと導くと、クラブ・ワールドカップでも大活躍。世界的な知名度を得るまでに出世する。
今年1月には母国の名門リーベル・プレートへ移籍したが、ここでも出色したパフォーマンスを維持。すると、彼を代表に推す声が強まった。
背景にはもちろん、守護神ロメロ、第2GKカバジェロが共にクラブで出番を与えられていない選手だったこともあるだろう。サンパオリ監督はそんな世論に押され、代表経験が全くない31歳をワールドカップのメンバー23人に招集したのである。
大会前にはロメロの負傷欠場が決まり、再びアルマーニ待望論が叫ばれたがサンパオリ監督は代役にカバジェロを選択。しかし彼はクロアチア戦で大失態を犯し、再々度、アルマーニ待望論が沸騰する事態となっている。
アルゼンチン代表には、1990年大会のセルヒオ・ゴイコチェアのように代役GKの活躍によって成功を収めた歴史がある。アルマーニは瀕死の母国を救うことができるだろうか。