Q:U-21の代表について、アジア大会後に「A代表のスタンダードを知った後で五輪代表に落とし込みたい」と話していたが、実際にA代表を指揮して、改めて五輪世代に“落とし込みたい”部分は?
まずは、全てのクオリティを上げることが大切かなと思います。
技術的なクオリティや判断の速さ、的確な判断するというところ。もっと上げていかなければいけないと思いますし、その技術を発揮するために闘う球際の部分、これまで日本代表の指揮した方々が言ってこられたインテンシティ、デュエルの部分でもっと強くやっていく。そこはベースとして持ちながら、西野(朗)さんが言われた通り日本人が持っている技術を発揮していくというところは、東京五輪世代の選手に伝えていければと。
そういった意味で今回、A代表に帯同して9、10月のキリンチャレンジカップを経験したコーチたちがUAE遠征に行って、彼らに感覚的に伝えられるのはチームとしてすごく大きな経験になると思いますし、より高いものを求めていけると思っています。
先ほども言いましたけども、A代表を経験した選手がまたアンダー世代の活動に入っていくということ。そこでまたいろんな部分を東京五輪世代の選手たちには刺激を受けてもらいたいと思いますし、A代表を経験した伊藤達哉に関しては、そこで経験したことをUAEの遠征で発揮してもらいたいと思います。
U-21の活動としては、直近のアジア大会で準優勝することができた。そこは自信を持ってほしいと思いますけど、自信が過信にならないようにもっともっと高めていくことを忘れずに。アンダー世代の代表で満足するのではなく、いつも言っておりますが、東京五輪世代の選手たちは「A代表で活動しながら東京五輪にかかわっていく」という気持ちを強くもってもらいたいと思います。
アジア大会の決勝では韓国に敗れましたが、非常に良い試合をしてくれました。今の彼らが持っている力は100%出し切ってくれたかなと思います。韓国代表は素晴らしいチームでしたが、その戦いを最低限として、さらに高いものを目指してほしいと思います。
あの決勝でのインテンシティ…球際の闘い、粘り強く戦うという部分、本当にベースのところは見せてくれました。(一方で)そこからどれだけ攻撃できたか?というものは満足できないものがありますし、あの激しく厳しい戦いを東京五輪では最低限6試合やって(ようやく)目標とするものが得られる。そこのレベルアップという部分では、厳しい気持ちをもって臨んでほしいと思います。