セルヒオ・ブスケツの“偽装パス”
バルサのレギュラーになった当初、彼はシンプルな配球をし続けるマジメな守備的MFとして知られていた。
だが、そのプレーを見れば見るほど、その鋭い配球ぶりが評価されるようになってきた。
劇的なダイアゴナルパスを通すことは滅多にないが、その代わりにパスを“偽装”することで相手のラインを切り裂いてきた。
ブスケツはキャリアを通して、同じことを繰り返しやってきている。
中盤の深い位置でボールを受けると、右を見てオーバーラップした右SBにパスを出すように体を開きつつ、反転して中央のアタッカーの足元にパスを届けるのだ。
ブスケツの美しい動きによって、DFたちは重心の逆を突かれる。そして、パスの受け手を潰しにかかる前に一瞬何が起きたのか分からなくなるのだ。