2011年に起きた大規模な八百長スキャンダルは大問題でもあったが、チャンスでもあった。
リーグはコンペティションの再構築のために奔走。昇降格が整備され、クラブには運営、マーケティング、全般的な活動においてよりプロフェッショナルになることが求められた。実際、観客者数が減った一因はクラブが実数発表をするようになったためだ。だが、根本的な問題は残っている。
また、あるファンは韓国人監督たちのプレースタイルが似ていることを指摘している。
「ほとんどが同じパターンに倣い、慎重だ。
カウンターで、速く走ることとフィジカル面をより注力している」
「もっと多様性が必要だ。野球ファンはKリーグが退屈だと言う。
もしライトなサッカーファンなら、そう感じるかもしれない」
ファン不足は人々の興味を惹きつけることを難しくするだけでなく、放送局の試合放送にも影響する。
日本のような年間2億ドルの契約はない。Kリーグが得ている放映料は年間600万ドル(6.7億円)ほど。
だが、問題がありながらも、韓国のKリーグチームは強いままだ。2018年はリーグ6位だった水原三星ブルーウィングスがACLでベスト4に進出し、後に王者になる鹿島アントラーズに惜しくも敗れた。
問題を特定することは大きな一歩になる。より多くの金、より多くの投資、より小さなスタジアム(観客数に比べてキャパシティが大きすぎる)は助けになるだろう。
だが、継続的な成功への唯一の方法は、ファンを惹きつけることだ。
とはいえ、消費者の要求が厳しい韓国では、レジャーには様々な選択肢があり、注目される時間は限られている。そのなかで人々を試合に惹きつけるのは簡単ではない。
ソウ・ヒョウウク氏(韓国MBC)
「クラブはトライしている。彼らは観客数が最大の問題であることを分かっている。
他より優れたクラブもあるが、やらなければいけないのはコミュニティに本気で関わり、彼らをクラブに関わらせる手助けをすることだ。
時間、ハードワーク、情熱が必要になる。だが、長期的にはそれが唯一の方法だ」