2002-2003:チェルシー 2-1 リヴァプール(以下動画1分25秒~)
2003年7月にロシアの大富豪ロマン・アブラモヴィッチ氏がオーナーに就任して以来、豊富な資金力を武器に一気に世界トップレベルのクラブとなったチェルシー。
生まれ変わる前最後のシーズンは劇的な形で最後を締めくくっている。両チームはともに4位でのCL出場権獲得をかけており、“2000万ポンドマッチ(現レートで28億円)”と銘打たれた一戦にチェルシーは勝つしかなかった。
サミ・ヒューピアに先制弾を浴びるも、マルセル・デサイーとイェスパー・グレンケアのゴールで逆転。一方のリヴァプールは終了間際にスティーヴン・ジェラードが退場に。
この結果、チェルシーは勝点67の4位、リヴァプールは64で5位。
もしCL出場権を逃していれば、アブラモヴィッチ氏はチェルシーを買わなかったという噂もあるため、グレンケアの得点はクラブ史上最も重要な一撃だとも言われている。
2011年に『Independent』のインタビューで本人もこう明かしている。
イェスパー・グレンケア
「あのゴールはよく覚えているよ。
いい気持ちだったし、素晴らしいシーズンに対するいいご褒美だった」
「あの試合はチェルシーにとって途轍もなく大きなものだった。
皆、自分たちが何のためにプレーしているか分かっていた。財政事情についての話も覚えているよ」
キックオフ直前に当時のCEOから、もしCL出場権を逃せば、クラブはコスト削減と高給廃止に瀕すると警告されていたそう。なお、彼は2004年にチェルシーから退団している。