9年連続でJリーガーを輩出

重心の低い鋭いドリブルから敵陣に切り込むプレーが最大の持ち味。

さらに一瞬で相手を置き去りにするスプリントに、ゴール前ならワンツーを用いた連係、膠着(こうちゃく)状態ならスルーパス、サイドチェンジで局面を打開するなど変幻自在の攻撃が売りだ。

「大学に入ってから視野も広がった。当たり負けないフィジカルも身につけたから、プレーの幅が広がった」

と手応えを口にする。

J1・ベガルタ仙台とアカデミックパートナーシップを締結している同大は、これまで仙台から瀬川誠氏がヘッドコーチ(昨年まで)として派遣され、現在は吉田裕幸氏が同職を引き継いでいる。

プロのコーチングや整備された環境により同大はJ1・セレッソ大阪の奥埜博亮や仙台の蜂須賀孝治など9年連続でJリーガーを輩出し、大学サッカー界で存在感を見せている。

「浦和レッズユースと比べても遜色(そんしょく)はないと思う。高いレベルでサッカーができたことは大きかった」。

たくましく育ったイレブンたちは、プロとの対戦でも結果を出している。

昨年9月のベガルタ仙台との震災復興マッチは1-0で勝利し、今年3月にはJ2首位(6月30日現在)モンテディオ山形との練習試合では3-2で白星を挙げている。

プロと臆さず戦ってきたイレブンにとって、ジャイアントキリングは夢物語ではない。