ボローニャFC
1909年に設立されたボローニャはセリエAで7回優勝を誇る古豪である。1990年代のセリエA黄金期でも中堅クラブとして存在感を発揮、同時期に活躍したパルマやヴェネツィア、ペルージャといったクラブが次々と経営難から破産を経験するのに対して、ボローニャは経営権を移すことで乗り越えてきた。
現在は、アメリカのジョー・タコピーナとカナダ人のジョーイ・サプートによるBFC 1909 Lux Spv SAグループが管理し、サプートが会長を務めている。モントリオール・インパクトのオーナーもサプートで、モントリオールにはサプート・スタジアムがある。
青と赤のチームカラーが印象的でロッソブルーの愛称で知られている。2018-19シーズンの順位は10位、近年では2011-12シーズンの9位に次ぐ好成績である。しかし、失点は56とむしろ一昨年より増えており得失点差も-8、更なる飛躍のために富安は補強されたと考えるべきだろう。
不思議な魅力
ボローニャというのは不思議な魅力のあるチームだ。プレッシャーが減るからだろうか、かつてロベルト・バッジョ、ジュゼッペ・シニョーリといったベテランのストライカーがこのチームに加入しそしてまた旅立っていった。
ほかにも、シニョーリとは凸凹コンビで知られたスウェーデン代表FWケネト・アンデション、アルベルト・ジラルディーノ、マルコ・ディ・ヴァイオら名だたるストライカーが在籍した。バッジョのように前所属クラブで不遇や不調だった選手がボローニャでは活躍した。現在では30代後半になったロドリゴ・パラシオがインテルより移りベテランの意地を見せている。
そのため、ベテラン選手の再生工場と呼ばれ、実際選手たちは住みやすい街で快適にプレーしやすい環境であることを口にすることが多い。
マルコ・ディ・ヴァイオが晩年モントリオール・インパクトに在籍し、その縁もありサプートらが買収を進めた。ディ・ヴァイオはクラブのマネージャーとしてチームに復帰。彼はボローニャを離れる時に「必ず戻ってくる」と宣言したがその約束を果たした格好だ。