好調を維持する2つの理由

リーグ戦29試合を消化し、2位と上位争いに絡んでいる理由は2つある。1つ目は、「圧倒的なタレント力」だ。

東口、昌子、藤春、三浦弦太、倉田、井手口、宇佐美、渡邉といった日本代表経験者が各ポジションに顔を揃えており、特に前線へのフィードにも冴えを見せる昌子、攻守両面で効いている井手口、プレースキッカーとしても覚醒中である宇佐美の実力は傑出している。

また、助っ人陣を見ても、Jリーグでの実績が十分なキム・ヨングォン、アデミウソン、パトリックを擁するなど、まったく隙のない陣容だ。

J1優勝、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)優勝など数々のタイトルを獲得した西野朗政権(2002~11)、2014年シーズンにJ2からの昇格1年目で国内3冠(J1優勝/天皇杯優勝/ナビスコカップ優勝)という偉業を成し遂げた長谷川健太政権(2013~17)と比較しても、同等かそれ以上のタレント力を誇っている。

豪華かつ様々なシチュエーションに対応できる経験豊富なタレントたちの存在により、どのようなスタイルでも勝利を目指せるのが最大の強みだ。

対戦相手が最終ラインからパスをつなぐポゼッションサッカーを標榜している場合は、前線からのプレスを強めてビルドアップを寸断することもできるし、プレスが思うようにハマらない時やリードしている展開ではコンパクトな守備ブロックを形成し、そこからのカウンターを狙うこともできる。対応力という面でも、間違いなく国内屈指だろう。