ポゼッションスタイルを支えるキーマンたち
最終ラインからの丁寧なビルドアップを基調とするポゼッションスタイルで最大のキーマンとなるのが、10月度の月間MVPに輝いたイニエスタだ。
今年の5月に37歳を迎えたが、巧みなボールキープ、相手ディフェンダーを惑わすフェイント、裏をかくスルーパス、ピンポイントでターゲットに届けるクロス、そしてチャンスを生み出すプレースキックなど世界を沸かせてきたテクニックは健在。
相手のプレスを無力化する身のこなしは突出しており、来季もスタイルの中心として不可欠である。
そして、そのイニエスタを一列後ろで支えるのが山口だ。
攻守に貢献できる万能性とボール奪取力、前線への飛び出しがストロングポイントで、これらの特長を最大限生かせるインサイドハーフはもっとも輝く場所だ。
現行の4-3-1-2は豊富な運動量が求められるインサイドハーフのパフォーマンスがチーム全体の出来を左右するだけに、山口が果たす役割は大きい。
そして、8月に加入後リーグ戦5ゴールをマークしている武藤はハイパフォーマンスで新たな前線の軸に。アシスト面での貢献も光り、右サイドハーフや右インサイドハーフにも対応するなどマルチな働きで指揮官の起用に応えている。
前線ならポジションを問わずにプレーできるだけに、このまま継続して活躍できれば日本代表復帰もあり得るだろう。