佳境を迎えた今シーズンのJ2。J1昇格に向けた争いが白熱する中、31節終了時点で首位に立っているのが、2010年シーズン以来のJ1返り咲きを狙う京都サンガだ。

今季より曺貴裁監督を招聘した京都は、ポゼッションとハイプレス・ハードワークを高次元で融合させたハイブリッドなスタイルで昇格戦線をリード。第15節のアルビレックス新潟戦後に首位に立つと、そこから4か月の間、J1自動昇格枠である2位以内をキープしているのだ。

今回の当コラムでは、抜群の安定感と総合力の高さで首位に立つ京都にスポットライトを当てて、指揮官の手腕やチームを支えるキーマン、そしてラスト11試合で重要となるポイントを紐解いていきたい。

今シーズンの基本システム

まずは、今季の基本システムおよびメンバーを見ておこう。

守護神はユース出身の若原智哉で、最終ラインは右から飯田貴敬、DFリーダーのヨルディ・バイス、麻田将吾、荻原拓也(本多勇喜)というラインナップ。

中盤はアンカーに川﨑颯太、インサイドハーフに福岡慎平(三沢直人)、武田将平(松田天馬)という3センターハーフ。

松田、武富孝介、荒木大吾、ピーター・ウタカ、曽根田穣、宮吉拓実、イスマイラ、白井康介ら多士済々のアタッカーが顔を揃える3トップは、右から宮吉・ウタカ・松田という組み合わせがメインとなっている。