コロナ禍で育成年代の強化が停滞

「お金がかかる」に付随するが、2020年に世界を襲った新型コロナウィルスの影響は現在も続いている。日本サッカーにおいては特に、育成年代が大きなダメージを受けた。

というのも、東アジアという地理的な事情から、日本の世代別代表やクラブチームは欧州や南米のサッカーを10代の頃から体感するためこれまで積極的に海外遠征を実施してきた。

それがコロナによって、2020年から2022年かけての約2年間、ほぼゼロとなった影響は計り知れない。

日本サッカー協会(JFA)の危機感は強く、2022年春以降は育成年代で可能な限り海外遠征を実施。11月だけでも下記のように、6つのチームがスペインやポルトガル、クロアチアへの遠征を実施した。

  • U-18代表(冨樫剛一監督)11/3~11/13@スペイン
  • U-19代表(冨樫剛一監督)11/13~11/23@スペイン
  • U-21代表(大岩剛監督)11/13~11/24@スペイン、ポルトガル
  • U-17代表(城和憲監督)11/12~11/23@クロアチア
  • フットサル女子代表(須賀雄大監督)11/13~11/25@スペイン
  • U-15代表(廣山望監督)11/18~11/29@スペイン

当然のことながら監督スタッフを含め、1チーム25~30名が円安や燃料価格高騰の中で10日間程度海外に滞在するためには相当な費用がかかる。

JFAの予算に限りがある以上優先順位をつけなければならないとなった時に、未来の日本代表選手たちよりもA代表の監督に、今お金を使うべきなのだろうか?