もし招かねざる客がアジアに来たら
招かざる客ロシアがアジアにもたらす衝撃は想像以上の衝撃をもたらすかもしれない。オーストラリアサッカー連盟が2006年1月1日にOFCからAFCへ転籍した際、後に同年開催されたワールドカップドイツ大会でベスト16に入った強国の存在にアジア各国は大いに警戒した。
ロシアは2008年のEUROベスト4、2018年のワールドカップ自国開催大会で8強と結果を出してきた大国のため、日本や韓国などのアジアの列強に食い込む可能性がある。
ただこのまま国際大会締め出しが長く続けば競技力低下が必至であり、欧州でも中堅国という位置づけだった実力をキープすることは困難と思える。そのため、AFC転籍が実現したとしても脅威となるほどの実力があるかは疑問符が付く状況だ。
そしてロシアは招かねざる客だ。戦争犯罪を犯した国家の代表チームの受け入れなど、百害あって一利なしだ。
ワールドカップの出場国枠が拡大したいま、仮にライバルとしてロシアが君臨しても以前のような少ない出場枠をかけた強国との真剣勝負といった形にならない可能性がある(アジアカップのようなノックアウトトーナメントは例外だが)。リスクを背負ってまでロシアと対戦するメリットが一切ない。
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欧州に残るのか、それともアジアへ移るのか。ロシアにとって安住の地はどこにもない。戦争犯罪を犯したロシアにとって当然の末路であるが、この無益で馬鹿げた戦争がいち早く収束することを願うばかりだ。