一方、「強度」が重視されるであろうJ1において、ポゼッション型のチームがどのように対抗するか。この問いもまた、2024シーズンの興味深いテーマとなるはずだ。

ポゼッション型の代表格と言えば、横浜F・マリノス(以下横浜FM)と川崎フロンターレである。

横浜FMはケヴィン・マスカット監督の今季限りでの退任がアナウンスされている。後任は本稿執筆時点で未定だが、新体制でも引き続き“アタッキングフットボール”を貫いて、2年ぶりのリーグ優勝を狙うだろう。

2023シーズンのリーグ戦を8位で終えた川崎は、就任8年目を迎える鬼木達監督のもとで捲土重来を期す。

リーグ戦で苦しみながらも天皇杯を勝ち取るなど、底力はやはり国内随一。だが、レアンドロ・ダミアンとジョアン・シミッチの退団が決定し、山根視来と脇坂泰斗も海外移籍の可能性が報じられている。仮に山根と脇坂が海を渡れば、チームに与える影響は非常に大きい。

ポゼッションのキーマンを失った場合、即戦力の獲得と現有戦力の成長が肝要となる。フロントの働きおよび鬼木監督のマネジメントが、クラブの命運を左右するだろう。

2024シーズンに神戸がリーグ連覇を達成し、広島・名古屋・福岡・C大阪・町田ら堅守速攻型が軒並み上位に食い込めば、J1に本格的な「強度時代」が到来する。対する横浜FM・川崎らポゼッション型は、負けじと意地を見せられるか。

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転換期となった2023シーズンを経て、来季のJ1はどのような様相を呈するのか。今から楽しみは尽きない。

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