ネイマールがバルセロナからパリ・サンジェルマンへと移籍した際の取引に、フランス政府が便宜を図っていた可能性があるとのこと。

『Libération』によれば、その問題の中心人物は2022年にパリ・サンジェルマンを離れたジャン=マルシャル・リベス。かつてはコミュニケーションディレクターとしてクラブの経営に大きく関わっていた。

昨年12月1日に起訴された彼は、パリ・サンジェルマンの階層の中での地位を利用してクラブのための機密情報を入手し、そして自身の個人的な利益を誘導しようとした可能性があると言われている。

また、今回ネイマールの取引において政府への関与を促し、税金などの支払いに関して便宜を求めていたという疑惑も浮上したとのこと。

リベス氏は当時国会議員を務めていた元フランス副大統領ウーゲ・レンソンと連絡を取り、ネイマールの取引によって行われる複雑な資金の動きに税金をかけることを止めてほしいと便宜を求め、その見返りにパリ・サンジェルマンのVIP席に招待するなどしていたという。

ネイマールの移籍金は2億2200万ユーロ(およそ350.3億円)という超高額なもので、バルセロナが設定した契約解除条項を満たすものだった。

ただ契約解除条項を発動させるための手続きとしては、「ネイマールが2億2200万ユーロをバルセロナに一括で支払い、そしてパリ・サンジェルマンがそれをネイマールに払い戻す」という流れになる。

そのため、もし「選手に払い戻す」という点が給与の前払いと見做された場合は課税の対象になってしまう。リベス氏はそれを避けるために国会議員に便宜を求め、見返りを提供したとも。

最終的にフランス政府はネイマールの取引を課税の対象としなかった。そしてレンソン氏はシーズンの開幕戦でパリ・サンジェルマンの試合に招待され、息子が入場の際にマスコットキッズを務めたほか、ネイマールのサイン入り写真を受け取っているという。

この事件についてはまだ捜査の途中であり、リベス氏もまだこの申立てに対して反論する機会を与えられていない。ただ、リベス氏の弁護士は「これらの問題には関与していない」と明かしており、さらにレンソン氏もコメントを拒否しているそうだ。

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また、『France24』は「たとえこれらの主張が真実であったとしても、企業が重要な取引の税務処理について議論するために政府へと接近することに何の問題もない」と関係者のコメントを紹介している。

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