青森山田と町田の共通点と違い
――黒田前監督のJリーグ挑戦について率直に思ったことを教えてください。
「プロで勝負したい」と思っていたので、いつか行くんだろうと思っていました。それがいつになるのか、何年後か、どういう立ち位置で行くのかなと思ったらいきなりで、しかも監督という最高の状態で行かれました。
1番最初に「おめでとうございます」と伝えました。
――2023年シーズンは町田の試合を観戦されましたか。
あります。キャンプも行きました。開幕戦、それから清水エスパルスとの試合、東京ヴェルディとの試合。現地で3回、DAZNだと20試合ぐらいは見ているんじゃないですかね。空いているときには見ていました。
――町田のサッカーを見て率直に感じたことを教えてください。
青森山田でやっていたことをさらに質の高い選手たちが実行しているので、やはりこのサッカーをやっていれば、選手のクオリティーが上がるともっとあんなふうになるんだなと。「山田だな」という印象はやっぱりありましたよね。
――高体連と違って外国籍選手の存在など変化があると思います。青森山田高と町田の共通点と明確な違いを教えてください。
共通点であれば勝利から逆算して、チームの中で誰一人妥協することなく勝利するために全員が努力し続けることが共通点であり、(青森山田との)違う部分は選手の個の能力や攻撃のバリエーションが山田のときよりもある気がします。
――具体的にバリエーションはどの部分でしょうか。
やはり何でもできるサッカーを志向していて、その中で(黒田監督指揮下の)山田はサイドからの攻撃が一つの特徴があったと思います。そのサイドの使い方というところで長いボールや崩しがあったと思います。でも相手が引いてくればボランチを中心にボールを動かしながら、攻撃を組み立てることもできる。逆にフォワードにかなりの選手がいたので、相手が前から来れば切り返す。
山田のとき以上にシンプルにゴールを目指すということもやっていました。(黒田)監督の一つ持っている特徴として、いる選手で100%できること、いる選手の能力を100%出すためにどうすればいいかを考えてやることに長けていると思います。意外と山田のとき以上にシンプルにやっている印象はありました。