週刊誌報道と新聞報道の違い

――今回高橋さんに聞いて週刊誌報道と新聞報道の信ぴょう性が異なる印象を抱きました。

週刊誌報道記者も優秀な方はたくさんいますよ。ただ伊東選手の週刊誌報道については確固たる証拠がないことや本人に取材をしていない部分を読んで信ぴょう性が低いと判断しました。だから証拠写真や画像の有無、本人を直撃取材しているかどうかなどが判断材料になります。

ただ週刊誌報道は新聞報道やテレビ報道と比べたら情報の確度は低いと思います。それは記者クラブに未加盟だったりとざまざまな理由がありますが、情報の確度のアベレージでいったら新聞やテレビは信ぴょう性が高い傾向にあると思います。

――新聞やテレビの報道は比較的信用できると。

うーん(苦笑)。情報の確度が高い傾向にある媒体の情報だからといって、それを鵜呑みするのは良くないと思います。当然新聞やテレビだって誤報を出すときはありますし、こういった逮捕や送検などが関わる刑事事件は新聞記者、テレビ報道記者は慎重に取材しますけど、逮捕は推定無罪ですからそれで「こいつは悪者だ!」と決めつけるのは意味のないことだと思います。

――裁判で真実が明らかになるまで無罪と考えないといけませんね。

基本的にそうだと思いますよ。感情のまま被疑者を罵倒するとして、被疑者が誤認逮捕だったり、不起訴や無罪だった場合はあまりにも悲惨というか。僕は推定無罪という前提で物事を考えることはとても大事だと思っています。

――一般の読者はこういったニュース報道を判断する上でやるべきことはありますか。

難しいですね(笑)。僕は記事内にどれだけ証拠になる事実があるかを読むようにしています。例えば「これは警察関係者しか知り得ない情報だ」、「この写真は言い逃れができない」とか。こういった記事は証拠探しという感覚で読むと、「あれ、この記事は証拠が少ないぞ?」となると思うので証拠を探す感覚を養えばいいと思いますよ。

――今後スポーツ記者として二選手の動向をどう見守りますか。

なんとも言えないですね。あくまで推定無罪と考えていますから、今後の動向をしっかり見守っていきたいです。

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過去に新聞やテレビ局で警察担当記者やスポーツ記者を経験した高橋氏は逮捕段階は推定無罪であり、報道を受けて感情のまま反応しないことを推奨していた。

過激な報道、信ぴょう性が低い報道などが世に数多く出ているため、読者のリテラシーが試されている。弊社編集部は2選手の動向を見守りながら質の高い情報を届けられるよう心がけていく。

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