Qolyアンバサダーのコラムニスト、仙太郎によるレポートをお届けします。
鹿児島ユナイテッドFCが前節の藤枝戦に続き、アウェイでの秋田戦でも敗れた試合を振り返ります。この試合でスタメンは4人が変更され、中断期間中に移籍した選手の影響もあったと見られます。
秋田戦で見えた鹿児島ユナイテッドFCの苦戦
試合は秋田が序盤から主導権を握り、鹿児島は前半30分までロングボール中心の攻撃を展開。しかし、こぼれ球を拾えず、秋田に押し込まれる時間が続きました。30分を過ぎると、鹿児島はDFラインでボールをつなぎ始め、秋田のプレスを引き出してからロングボールを蹴る戦術にシフトしました。これにより、秋田のライン間にスペースが生まれ、鹿児島が敵陣でプレーする機会が増えました。この戦術変更は選手独自の判断で行われた可能性が高く、前半の監督の指示とは異なるアプローチが見られました。
浅野監督の戦術に適応できない鹿児島
試合全体を通じて、鹿児島はロングボールを多用する戦術を維持しましたが、改善の兆しも見られました。しかし、浅野監督が掲げる「3秒でボールを奪い返す」という目標は、選手がボールに過度に集まりすぎることで、相手にスペースを与えてしまう場面が頻発。この守備の戦術が結果として逆効果になっている可能性が考えられます。
一方で、秋田はシンプルな戦術を駆使し、前線のフィジカル的優位を活かしてロングボールを多用し、鹿児島を苦しめました。秋田の守備は堅く、プレスバックも早いため、鹿児島は有効な攻撃をほとんど仕掛けることができませんでした。
守備強化を目指した浅野監督ですが、再開後の2連敗は厳しい結果となりました。鹿児島のゴール期待値は0.42と低く、実際の試合内容もそれを反映しています。監督の戦術が選手たちに混乱を与え、試合中の判断が遅れるなど、チーム全体に影響を及ぼしている様子が見られました。
今後の戦いに求められる戦術修正
秋田戦での敗北は、浅野監督の戦術が今の鹿児島にうまく適応していないことを示唆しています。現在の鹿児島は19位で、残留争いが厳しい状況にありますが、今後の試合でどのような変化が見られるかが注目されます。次節の仙台戦で浅野監督がチームにどのような修正を加えるかが、今後の鍵となるでしょう。
ライター:仙太郎
東京都でU12指導者歴12年。C級コーチライセンス、4級審判員保持。
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