2026年W杯に向けたアジア最終予選で日本代表と同じグループCを戦っている中国。
3月の代表戦再開を前に今月9日から18日まで代表合宿を行う。3日に発表された招集メンバーで注目されているのが、ヨン・フー・セテこと侯永永だ。
26歳の彼はノルウェー出身で、ノルウェーのユース代表経験もある選手だが、フル代表経験はない。
父親がノルウェー人、母親が中国人のため、中国代表でプレーする資格がある。
ノルウェーでプロデビューした後、中国の北京国安へ移籍するも、2023年1月にノルウェーに帰国。現在所属するノルウェー2部のランハイムでは10番をつけており、昨年12月に閉幕した昨季は19ゴールでリーグ得点王になった(チームは10位)。
中国の『163』は、彼の招集をこう伝えている。
「問題解決!侯永永が代表に選ばれた理由が判明。ブランコ・イヴァンコヴィッチ監督の貢献も大きい。
昨年のW杯予選では、ノルウェー2部リーグで好成績を収める侯永永を招集するように中国のファンはサッカー協会に繰り返し要請してきた。
中国サッカー協会は、ノルウェー2部は中国1部リーグほどレベルがよくないと考えていたのかもしれない。
今回、侯永永がトレーニングキャンプに招集されたのは、ノルウェー2部リーグが3月に開幕するため、そして、イヴァンコヴィッチ監督が彼を高く評価しているためでもある。
イヴァンコヴィッチ監督は昨年から彼の招集を検討していた。本人も代表でプレーすることを熱望していると発言。指揮官はその姿勢とパフォーマンスに感動し、ついにナショナルサッカーチームに招集した。
侯永永が代表合宿に選ばれたのは今回が初めて。所属チームであるランハイムも祝福のメッセージを送り、選手自身も代表に選ばれたことを非常に誇りに思うと語った。
ノルウェー2部の得点王である彼は、非常に際立った技術的特徴を持っている。MFとしてパスが優れているだけでなく、シュートも非常に優れている。その加入は中国代表の攻撃システムを大幅に充実させうる。
現在、中国代表に最も欠けているのは、パスが出せるMFだ。侯永永はこの欠点を補うことができるかもしれない。帰化を控えているセルジーニョと相まって、中国代表の中盤は大幅に強化されると予想される。侯永永が今すべきことは、トレーニングキャンプで実力を発揮し、最終メンバーに入ることだ」
中国は元鹿島アントラーズのブラジル人MFセルジーニョの帰化にも動いている。
その中国は3月にサウジアラビアとオーストラリア、6月にインドネシアとバーレーンと対戦する。