スイス、ドイツなどの寒冷地は先月末よりウインターブレイク中で各クラブとも再開へ向け調整を続けているが、16日にはFCバーゼル(スイス)対フォルトゥナ・デュッセルドルフ(ドイツ)の強化試合が行われ、バーゼルの柿谷曜一朗がゴールを決めた。

1-1で迎えた前半44分、バーゼルは最終ラインからの縦パスを中央で受けた選手が素早く右サイドへ展開し、折り返しを中央の選手が合わせる。このシュートは相手GKがブロックするが、こぼれ球を画面下の柿谷が体を倒しながら押し込んだ・・・模様だ。

期待と失望...“天才"の巻き返しに期待

失意のブラジルW杯から間もない昨年7月、スイスの名門バーゼルへの移籍を果たした柿谷。

“ジーニアス"と言われた男の、遅まきながらしかし満を持した初の海外移籍であった。ところが、ドイツなどと比べレベルの劣るスイスリーグとはいえ、スイス代表級を揃え、ビッグクラブへのステップアップを見据えた若手外国人を多く抱えるバーゼルの層は思いのほか厚かった。

CLと並行して戦うチームにありながら次第に出番を減らすと、日本代表からも外れ、現在オーストラリアで開催されているアジアカップへの出場も逃すこととなる。

そのさなかには自身を育ててくれたセレッソ大阪がJ2降格の憂き目に遭い、昨年末には国内復帰も囁かれた。しかし、柿谷はバーゼル残留と海外挑戦の続行を決断。退路を経って迎えたウィンターブレイク中の強化試合でひとまずは結果を残したのである。

スイスの国内リーグは来月8日に再開する。現在の柿谷に保証されたものは何もないが、裸一貫から"ジーニアス"の才能を見せ付けるのも悪くはない。後半戦に期待しよう。

試合は柿谷の決勝ゴールによりバーゼルがそのまま2-1で勝利している。


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