元日本代表の森保一監督に率いられ、2012年、2013年とJ1連覇を成し遂げたサンフレッチェ広島。主力の流出を見事なチームマネージメントでカバーし、栄光を掴んできたチームは2014シーズン、鹿島アントラーズに次ぐ2チーム目のリーグ3連覇を目指したが、結果は8位という成績に終わった。
大きかったのはやはり、日本代表GK西川周作の移籍だ。ベガルタ仙台から林卓人が10年ぶりに復帰したものの、チーム全体でのビルドアップが売りの広島にとって「11人目のフィールドプレーヤー」のように振る舞うことができる西川の存在は特別。日本全体で見ても非常に希少な人材だけに今回ばかりは対処が難しく、チームの完成度が低下。持ち前の終盤戦での粘り強さもなかなか発揮することができなかった。
昨年、2年契約を結んだ森保監督は今季も続投。このオフは、FW石原直樹が浦和レッズ、MFファン・ソッコが鹿島アントラーズ、そして10番の元日本代表MF高萩洋次郎がアジア王者のウェスタンシドニー・ワンダラーズへ移籍。逆に、FWドウグラス(徳島)、MF工藤浩平(京都)、DF佐々木翔(甲府)などを獲得している。
広島は16日、2015シーズンに向けた新ユニフォームを発表。(写真:ナイキジャパン)
クラブカラーである紫のホームは、クラブエンブレムに触発されたシンプルなストライプ柄をベースに、Nikeの2014-15モデルでお馴染みの「シェブロン」パターンを取り入れたデザイン。波動の流れや鋭角を意味する「シェブロン (Chevron)」に3種類の紫をグラデーションとして用いることで、躍動する矢を連想させている。
ホーム、アウェイともにバックネックには、クラブシンボルである三本の矢。
ソックスのカラーは、2012年以来となる明るい紫。新鮮なカラーコンビネーションとなっている。
なお、ユニフォームスポンサーは、胸の「エディオン」、背中の「マツダ」が継続。袖は「万田酵素」に代わって昨季はパンツスポンサーだった「イズミ」が入り、パンツは再び「マツダ」。こちらには同社が推し進める革新的な新世代技術「スカイアクティブ・テクノロジー (SKYACTIV TECHNOLOGY)」のロゴが入った。
毎年「どこと似てるか」が話題となる広島。今季は アスレティック・ビルバオのホームが一番近いかもしれない。
アウェイは近年定着している白とグレーを基調にしたユニフォームで、ホームと同様「スピード感」をコンセプトに、こちらは大胆なアシンメトリーデザインを採用。
肩部分にはチームフラッグに用いられている緑色からインスピレーションを得て、発色性のある鮮やかな「ヴェノムグリーン」をアクセントとして配置。広島空港周辺、平和大通り、厳島神社周辺、吉田サッカー公園など、広島を取り巻く環境には欠かせない鮮やかな緑も表現している。
背面は白。パンツやソックスを含めオール白のコーディネートとなった。下は3種類のGKモデル。
イメージ画像は例年通り、おそらく「広島新四国八十八ヶ所霊場」に因んだ88番が使われている。