1月26日、アフリカネイションズカップ2015は記念すべき第10日目を迎えた。

グループBはチュニジアが1勝1分けで首位に立ち、その下にカーボヴェルデ、コンゴ民主共和国が勝ち点2で並び、2012年大会王者のザンビアが最下位。全チームに可能性が残って最終節を迎えた。

コンゴ民主共和国vsチュニジア

2位以上に入るためには、チュニジアに勝利するか、あるいは引き分けた上で裏の試合もドローになり、さらにカーボヴェルデを得失点差か得点数で上回るという条件となったコンゴ民主共和国。

長らくチームを支えてきたキディアバが代表最後の大会と宣言していることもあり、なんとしても勝ちたい。そんな状況であったが、チュニジアの戦術には苦しめられることになった。

引き分けであれば問題ないチュニジアは、これまでの4-4-2ではなく5-3-2という守備的な布陣を使用。コンゴ民主共和国の2トップに3バックを当て、さらにサイドを埋める。

コンゴ民主共和国のサイドバックにはあまりプレッシャーはかからないが、彼らにビルドアップをさせたところで大した攻めにはならない。結局のところ攻撃の決め手は前線のドリブルなのだから、最終局面のスペースさえ許さなければいい、と。

まさにその狙い通り。コンゴ民主共和国は前線で決め手が作れず、チュニジアに反撃を受けてしまう。31分にはロングスローからの流れでアカイシにゴールを許し、ビハインドとなった。

しかし、後半には徐々にコンゴ民主共和国がペースを掴み始める。きっかけは60分にハイタワーのボキラを投入し、とにかく蹴りこむパワープレーに変えたこと。

そして66分、ロングボールがバウンドしたところをエンボカニがヘッドで流し、裏に抜けたボキラがシュート! GL突破の可能性を残す大きな同点ゴールを奪取した。

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