ハワイ生まれの日系2世

ボビー・ウッド(Bobby Shou Wood)は1992年11月生まれの現在22歳。

父親がアフリカ系(つまり黒人系)、母親が日本人というハーフで、ハワイのホノルルに生まれた。ミドルネームはシューと発音されるようだが、日本語名のショウかもしれない(そうだ、ショウさんと呼ぼう)。

ポジションはFWで、昨年までウッドを指揮していたオランダ人、リカルド・モニツは、

「ボビーは速く、スキルフルで人間的にも素晴らしいんだ。フットボールは彼のような選手をより多く必要としているよ」

とその才能を絶賛している。

ハワイといえばかつてのアメリカ代表で、MLS初のハワイ出身選手となったFWブライアン・チンを思い出させる。ヒューストン・ダイナモの前身サンノゼ・アースクエイクス(現在のものとは厳密には別)で、英雄ランドン・ドノヴァンと名コンビを組んでいたチンは中国系であったが、アメリカの掲示板にはウッドを“第2のチン"とする書き込みもあった。

代表でも共にプレーしたチン(左)とドノヴァン(右)

ウッドは8歳の時にサッカーを始め、本格的にプレーするためカリフォルニアへ移住。そこでドイツの古豪、1860ミュンヘンのトライアルに合格し14歳にして渡独することになる。

そして2011年1月29日、18歳の時にドイツ2部で念願のトップデビュー。翌2012-13シーズンに待望の初ゴールを決めると、このシーズンは3得点を記録し大きな飛躍を遂げたのであった。

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