2008年11月9日、コモリはサンテティエンヌのスポーツディレクターに就任している。しかし、世界最高峰のプレミアリーグ、そしてトッテナムのように資金力のあるクラブでディレクターを務めたコモリにとって、サンテティエンヌはあまりに規模が小さいクラブだったようだ。思うような成果を発揮できず、リヴァプールからの誘いに乗る形で2010年の10月にスポーツディレクターを辞任している。

サンテティエンヌの共同会長の1人であるベルナール・カイアッゾはリヴァプールのフットボールディレクターに転じたコモリに対し、2010年に以下のように語っている。

ベルナール・カイアッゾ
(サンテティエンヌ共同会長)


「昨年の夏、ダミアンは7人の選手を獲得するために我々のお金を2200万ユーロ(およそ30億円)使った。いま、レギュラーでプレーしているのはたった1人だけさ」

「我々は彼にクラブの(金庫の)鍵を与えたが、今財政的な困難に陥っている」

「ダミアンに対する私の見解は、彼が最初に向かうのはクオリティなのでサイズや強さを好むという事だ」

「おそらく、彼は我々と一緒よりもリヴァプールでもっとお金を自由に使えた方がうまくやれるだろう」

カイアッゾ会長がこのような皮肉を込めた発言をおこなったのもわからなくない。サンテティエンヌが加わる前の2007-08シーズンを5位でフィニッシュしており、コモリがスポーツディレクターを務めたその後2シーズンは共に17位に低迷したからだ。

なお、サンテティエンヌといえば元日本代表の松井大輔が2008年に加入しているが、松井の加入はコモリ加入前の夏の移籍ウィンドウである。

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