うくら「ドイツはスカウトとか凄いやっているっていう話を聞いたことがありますね。体育大の人まで総動員して、選手のデータを細かく取っているっていうのを」

手原「データバンクみたいなのを作る会社があるっていう話もあるくらいですもんね」

うくら「彼らは学生だけど、レーヴ監督とドイツ代表のプロジェクトに関われて光栄という言い方をするみたいですからね。モチベーション的にも、学生が積極的に代表の強化に関わっている。凄くポジティブな関係なのかな、と思ったりします」

手原「ドイツ人、日本人といった真面目なタイプは、性格的にもそういった作業に向いているところもあるとは思いますからね」

結城「今は、ビデオ分析用のスタッフを雇う時代ですからね。グアルディオラが、数人他チームからビデオ分析用のスタッフを引き抜いてきたことで話題になりましたが、強豪チームには分析専門のスタッフがいる時代になっている」

手原「監督が自分でやらないといけないとなると、徹夜しなきゃならないっていう…」

結城「マルセロ・ビエルサ、ロベルト・マルティネスなんかはビデオ分析が大好きだっていう話はあったりしますが、監督の仕事は分析だけではないですからね。徐々に分業制になっていくのは当然の流れなのかなあ、とも思います」

大武「もしかして、日本で一番データ持ってるのってゲーム会社だったりとか…しないですかね」

結城「ただ、あれも結構主観的な数値の付け方ですしね。専門的な人が付けているかもわからないですし、どうなんでしょう」

db7「適当にしか、数値を付けようがない選手もいるしね。数値化出来ない部分であったりも」

結城「監督だけじゃなくて、選手もビデオみてる人いますよね。ファン・ペルシーとか、お風呂に入りながら自分のプレーをチェックするらしいです」

手原「ちょっとした明石家さんまさんみたいな(笑)」

結城「クリスティアーノ・ロナウドなんかでも、自分が試合で出来なかったプレーだけを徹底して練習するとか。出来るまで練習し続けるらしいですね」

db7「出来ないことを徹底して減らしたいんだろうね。怪物だよね」

結城「完璧主義者ですよ、それが良い方向に出ているんですけど」

大武 「今の話もそうですけど、攻撃的なポジションの選手が自分のプレー見る傾向があるっていう気はします。でも、サッカー脳を鍛える的なところで言うと自分に関係ないプレーを見る方がいいんじゃないかなと。自分のプレーを見るより、他のところから吸収するというか」

うくら 「自分のプレーを中心に観察すると、自己満足で終わったりする危険性もありますよね」

結城「その辺りは、どの程度自分のプレーを客観視出来るかになってくるんでしょうね。そこのスキルも、重要な点にはなってくるのかもしれません」


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