―8年以上に渡って監督を務められていた間、やっぱりご家族のサポートっていうのは不可欠だったんじゃないかな、と思うんですね。今、奥様をはじめご家族の皆さんにどんな言葉をかけたいですか?
「意外にね、現場で指揮している方がハラハラ、ドキドキなんて感じないのね。テレビやスタンドで応援している家族の方がハラハラ、ドキドキは凄いんだと思いますね。
2011年のワールドカップ優勝した時に、妻がスタジアムで腰を抜かしたんですね。そのくらい緊張とエネルギーを使って応援してくれていた家族には感謝する次第ですね。本当にありがとう、ということですね。
…まぁ娘もいますけども。娘も一応言っておかないと怒られちゃいますから(笑)」
―対戦してですね、一番の謎は北朝鮮がどうしてあんな振るわなかったのか。どうしてあんなに不振だったのかと思うんですが、北朝鮮と最後に対戦して印象はいかがでしたか?
佐々木「彼女たちのチームというのは若いですからいろんなプレッシャーがあって、競った時に力を発揮できなかったのかな、と。我々のチームとの試合だけではなく、他の相手ともですね。
でも若くて可能性があるチームで、現実的には試合慣れとか、ましてや世界大会に前回出ていないということだったり、そういうことがあるんじゃないかなと感じますけども」
―世界大会で三連続ファイナリストになった監督っていうのは世界を見渡してもそうはいないと思います。さきほど財産というお言葉がありましたが、そこで得られた経験や財産なりを今後どのようにサッカー界に還元していただけるかっていうのを我々も期待していて、もし具体的にお考えがあれば教えていただけますか?
佐々木「今真っ白な状況で、『何をこれから』というのは本当に考えておりません。少し時間をもらって。
僕が選択できる幅があるかは分かりませんけども、どんな形でも女子サッカー、サッカー界には寄与したいとは思っていますけども、今『何を』というのは本当に考えておりません。すみません」
―長年率いてこられて新しい方にバトンタッチするということになると思うんですけども、これまでの経験を踏まえて、次の監督にアドバイスなどできることがありましたら教えていただきたいです。
佐々木「日本の女子サッカー選手たちは可能性も秘めていますが、世界各国の女子に対する強化、選手たちの進捗状況も非常に良いので、世界と日本の足元をしっかりと確認して良いチームを作ってください、ということですね。
僕がスタートした頃はランキングは11位くらいだったと思うんですね。それが、20位くらいのチームとは明らかに差はあったんですね。
今はランキングは4位ですかね。20位から30位くらいのチームでもかなり層が良くなってきている。ですからそういう意味でも世界で戦うには厳しい、層が厚くなってきたという現実があります。皆さんもカナダを見たり今の現状見たりして感じていると思います。
そのあたりをしっかり見据えながら良い準備をして、是非フランスのワールドカップ、そして東京での五輪で活躍できることを願いたいです。
間接的なものだったりmもっと遠くのあれでも何か一緒になればそれはそれでアドバイスはしたいと思います。
ですからこれから大変なんで、メディアの皆メディアの方もあんまりプレッシャーをかけないで、と是非お願いしたいと思います(笑)」